論点・焦点:高山にメガソーラー 豪雪地帯、パネルに工夫 自治体の遊休地活用、活発化 /岐阜

2013年01月14日 12:34


 原発の存廃が議論される中、県が「メガソーラー」(大規模太陽光発電施設)の建設促進に積極的な方針を打ち出し、県内各所で計画が持ち上がっている。太陽光発電に向かないともいわれる豪雪地帯の飛騨地域でも飛騨市に本社を置く企業が、高山市の清見造成地(同市清見町牧ケ洞)にメガソーラーの建設を決め、新規ビジネスに乗り出した。早ければ8月にも稼働を始める。
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 再生可能エネルギーの「固定価格買い取り制度」が昨年7月に始まり、太陽光発電の売電価格が1キロワット当たり42円と決まったことが、同発電の推進を後押ししている。それまでの売電価格は、10キロワット以上が同40円。500キロワットを超える大規模な発電については、電力会社との契約で価格を決めるとされていたため、売電価格が抑えられて採算の確保が困難だったという。
 固定価格買い取り制度のスタートに伴い、県が美濃加茂市内の県有地を共同企業体にメガソーラー用地として貸し出す協定を締結したほか、七宗町も中部電力のグループ会社に町有地を貸し出す協定を結ぶなど、自治体の遊休地の活用が進んでいる。
 清見造成地にメガソーラーを建設するのは飛騨市古川町の「メカトロニクス」(駒卓弥社長)。電気工事や機械製造を手がけてきた地元企業だ。高山市が09年に企業誘致を目的に整地した6ヘクタールのうち6000万円で購入する1ヘクタールと、賃借する2ヘクタールを使用する。
 同地域の冬季の積雪は平均1・9メートル。雪対策として高さ2・6~2・9メートルの台の上に4116枚のソーラーパネルを設置し、パネル角度を通常よりも傾斜を大きくして雪を落とす。年間約93万キロワット時を発電し、全てを電力会社へ売電する計画。本社建物も移転して併設する計画で、土地代を含む総事業は約4億8000万円。
 10年以上前から飛騨地域で太陽光発電を検討していたという駒社長(40)は「東日本大震災に伴う事故で原発の危険性も分かった。太陽光発電は、脱原発や地域の利益の拡大、活性化に貢献できる。事業の柱になる」と話している。
 再生可能エネルギーの利用日本一を目指す高山市企業誘致推進室の荒城民男室長(44)は「今後も環境に配慮した企業の誘致を進めたい」と意欲を見せている。【宮田正和】
1月13日朝刊
 

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