こだいらソーラー稼働 市民有志、共同で設置
市民の力で太陽光発電を普及させる第一歩-。小平市の市民有志が資金を出し合い、市内のビルの屋上に設置した太陽光発電パネルの稼働を記念したフォーラムが二十三日、市中央公民館であった。有志で発足したNPO法人「こだいらソーラー」理事長の都甲公子さん(59)は「環境意識の啓発やエネルギーの地産地消に役立てたい」と、資金や屋根の提供を呼び掛けている。 (大平樹)
十八日に稼働を始めた太陽光発電パネルの一号機は出力十二キロワットで、一般家庭三世帯分にあたる年間一万二千キロワット時の発電を見込む。場所は、趣旨に賛同した市内の民間企業から社有ビルの屋上を無料で借りた。設置費五百万円のうち、都の補助金百二十万円を除いた残りは有志から借り、売電で得られる収入を元手に金利と一緒に返済する仕組みだ。
きっかけは、二〇一一年三月の東京電力福島原発事故だった。計画停電を経験した市民が集まり、原発依存からの脱却と再生可能エネルギーの普及を目指して一二年四月に活動を始めた。今月十九日に都からNPO法人格を取得。都甲さんは「小平には平らな土地が多く、太陽光発電に向いている」と話す。一三年度も同じ仕組みで、市内二カ所にパネルを設置する考え。
記念フォーラムには、市内外から約百人が参加した。市民共同出資による太陽光発電パネル設置を進める「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」(江戸川区)や「多摩市循環型エネルギー協議会」(多摩市)の代表が、資金集めや設置場所探しの課題を報告し合った。
三月二日午前十一時から、一号機を設置した小平市学園西町一の小川工営ウエストタウンビルで、稼働を祝う点灯式を行う。会費五百円。問い合わせは、こだいらソーラー=電042(467)2861=へ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20130224/CK2013022402000121.html