メガソーラー電力をPHVで避難所へ 徳島県などが実証実験

2013年01月10日 08:13

 徳島県は9日、トヨタ自動車と協力し、災害時に県営メガソーラー(大規模太陽光発電所)からプラグインハイブリッド車(PHV)を使って避難所に電力を供給する実証実験を実施すると発表した。小松島市で建設中のメガソーラーを災害時の非常用電源として活用する。県によると災害時にメガソーラーとPHVを活用する取り組みは全国初という。

 15日に県庁で飯泉嘉門知事と毛利悟トヨタ自動車常務役員、稲田米昭小松島市長が実証実験の協力協定を締結する。

 実験ではメガソーラー設備と近接する広域避難所を非常時用の電線で結び、同避難所でPHVに充電する。そのうえでPHVを停電を想定した別の離れた避難所に移動させて、照明やテレビ、ラジオなどに使う電気を供給する。

 4月に電力を受け取る避難所での供給実験を先行して開始、メガソーラーが完成する10月からPHVへの充電の実験も実施する。トヨタはPHV「プリウスプラグインハイブリッド」を1台提供し、技術的助言をする。最大で一般家庭の4日分にあたる電力量を確保できるという。

 メガソーラーの電力は平常時は固定価格買い取り制度に基づき、全量を四国電力に販売するが、災害時は広域避難所への供給に振り向ける。メガソーラーの非常用電源としての利用は規制対象になるとみられていたが、昨年県が国に働きかけ、地元との協定締結などを条件に供給可能との判断を得ている。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXNZO50433830Z00C13A1LA0000/